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title: 欲しい製品から、チームの形を逆算する｜佐藤伸明
description: コンウェイの法則：システムの構造は組織のやり取りの構造を複写する。日本でエンジニア組織を作るなら逆向きに使う。先に製品の形を決め、それに合わせてチームを描く。
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# 欲しい製品から、チームの形を逆算する

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![欲しい製品から、チームの形を逆算する](https://nobusato.jp/hs-fs/hubfs/conways-law-draw-the-team-first-ja.png?width=1200&height=630&name=conways-law-draw-the-team-first-ja.png)

**連載「人は組織図どおりには動かない」** · 第5回／全13回 · 第二部 · 構造は行動をどう形づくるか  
序章：[組織図に載っていない人](https://nobusato.jp/ja/blog/people-not-on-the-org-chart?hsLang=ja)

ある会社が日本に二つのエンジニアチームを作った。一つはモバイル、一つはバックエンドで、別々の責任者に報告する。一年後、製品にはログインの仕組みが二つ、エラー表示が二種類、互いに合わない API 文書が二部あった。誰もそうしようと決めていないのに、製品は組織図の形に育った。

## システムは、やり取りの構造を複写する

メルヴィン・コンウェイは1968年の論文で、のちにコンウェイの法則と呼ばれる一文を書いた。システムを設計する組織は、その組織のコミュニケーション構造を複写した構造のシステムを作る。例として挙げたのが、三つのチームにコンパイラを作らせると三パスのコンパイラができる、というものだ。

理由は謎めいていない。二つのモジュールのあいだにはインターフェースが要り、インターフェースは両側の人が話し合って決める。よく話すチームどうしのインターフェースは細かくなり、あまり話さないチームどうしでは粗く、重複し、それぞれが勝手に作る。製品の継ぎ目は、組織の継ぎ目の上にできる。

この法則の論点は正しいかどうかではなく、どれほど強いかだ。オープンソースや企業ソフトで対応関係を見つけた実証研究がある一方、法則というより傾向で、優れたアーキテクトは意識的に組織の境界をまたげる、という指摘もある。私の見方は、傾向は十分に強く、設計しなければ必ず引きずられる、というものだ。

## 逆向きに使う

製品が組織の形に育つなら、先に製品の形を決め、それに合わせて組織を描けばよい。この使い方は「逆コンウェイ戦略」と呼ばれる。

三つの手順になる。まず目標とする製品のアーキテクチャを描く。主要なモジュールはいくつか、境界はどこか、どの境界が密な結合を要し、どれが疎でよいか。次にモジュールに合わせてチームを描く。密に連携すべきモジュール群は一つのチームに置き、チーム間の境界をモジュール間の境界に重ねる。最後に人を採る。チームの責務から職位を決めるのであって、市場にいる人からチームを決めるのではない。

組織図· チーム A：モバイル· チーム B：バックエンド· A と B はほとんど話さない製品の構造· モジュール A：ログインが二つ· モジュール B：エラー表示が二種· インターフェースは粗く、重複製品の継ぎ目は組織の継ぎ目の上に

**Fig.1**コンウェイの法則：右の製品構造は左のやり取りの構造を複写する。逆コンウェイは右を先に描き、左をあとで描く。

多くの会社の順序はちょうど逆だ。採れる人でチームを作り、そのチームで何が作れるかを見る。人材市場が厳しい場所では自然だが、代価として製品のアーキテクチャが採用の結果で決まってしまう。

## 日本でエンジニア組織を作るときの三つの決定

一つ。製品の中核モジュール群は、一つの場所、一つの報告線の下に置く。前回書いた[50メートル](https://nobusato.jp/ja/blog/allen-curve-fifty-meters?hsLang=ja)がここで直接効く。細かいインターフェースを要する二つのモジュールを作る人は、隣に座る。

二つ。日本チームと海外チームの境界は、製品の中の本当のモジュール境界に重ねる。いちばん多い間違いはフロントとバックで分けることだ。フロントは東京、バックは本社。フロントとバックのあいだは製品全体でいちばんインターフェースが密な場所で、時差と言語を挟むと、製品はこの継ぎ目で壊れる。より良い切り方は機能領域で分けることで、日本チームは日本市場に固有の機能を画面からデータまで一式持ち、本社は共通基盤を持つ。

三つ。チームの規模はモジュールの複雑さで決め、予算では決めない。五人要るモジュールには五人。三人なら製品のその部分は貧弱になり、八人なら過剰設計になる。

## 方法論への接続

私が組織を設計する順序は、二枚の地図（市場と人材）を描き、製品を決め、販売を決め、最後に組織を決める、というものだ。コンウェイの法則は「製品が先、組織はあと」の理論的な根拠になる。組織は製品のためにあり、逆ではない。[分類は運命を決める](https://nobusato.jp/ja/blog/classification-is-destiny?hsLang=ja)で書いたことと同じで、箱をどこに引くかで、中身の形が決まる。

自社の製品でいちばん目立つ継ぎ目は、組織図のどの境界に当たるだろうか。

**連載**  
前回：[50メートル離れると、会話は消える](https://nobusato.jp/ja/blog/allen-curve-fifty-meters?hsLang=ja)  
次回：[立ち上げ期の日本法人を、本社の型で管理しない](https://nobusato.jp/ja/blog/dont-run-a-startup-entity-like-head-office?hsLang=ja)

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