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title: 「全部自分がやった」を面接でどう分解するか｜佐藤伸明
description: 面接で「全部自分がやった」と言われたら、本人の動作・決めた場面・数字・失敗・周りの役割の五方向に掘る。構造化面接の妥当性0.42（Sackettら2022）と四層モデルで、主張を事実に置き換える方法。
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# 「全部自分がやった」を面接でどう分解するか

[佐藤伸明](https://nobusato.jp/ja/profile?hsLang=ja)

![「全部自分がやった」という候補者の主張を、五つの掘り下げで証拠に変える図](https://nobusato.jp/hs-fs/hubfs/covers-2026-10/it-was-all-me-interview-cover-ja-2026-10.png?width=1200&height=630&name=it-was-all-me-interview-cover-ja-2026-10.png)

面接で「このプロジェクトは、立ち上げから全部自分がやりました」と言われることがある。聞いている側はうなずき、評価表に「推進力あり」と書く。ところが採用会議でその一行を読み返すと、何も言っていないことに気づく。「全部」のうち、どこがこの人の仕事だったのか。それが一つも書かれていないからだ。

## 「全部自分がやった」は、何が足りないのか

足りないのは事実である。この一言は主張としては成り立っているが、面接の場ではまだ何の裏づけもない。

会社を調べるときも人を見るときも、情報は主張と事実に分けて扱える。会社が自分で出している数字は主張で、独立した出どころと突き合わせて初めて事実になる。[用語集](https://nobusato.jp/ja/blog/glossary?hsLang=ja)の「主張と事実」に書いたルールだ。面接に持ち込むと、候補者の「担当しました」「主導しました」は、いったん全部、主張の側に置くことになる。

念のため書いておくと、「全部自分が」と言う人の多くは嘘をついていない。長く関わった仕事ほど、記憶のなかでチームの手柄が自分の側に寄ってくる。人間の記憶はそういうふうにできているらしい（同窓会で聞く昔話も、たいてい語り手の出番が実際より多い）。大きな会社にいた人には、もう一段ある。看板、予算、既存の顧客。会社という土台が働いていた分は、本人からは見えにくい。

だから面接官の仕事は地味なものになる。「私たち」を「私」に分けていく作業だ。

## 「私たち」を「私」に分けるには、何を聞けばいいか

起きた出来事を聞き、本人の動作にたどり着くまで掘る。やり方はこれだけである。心理学者 David McClelland らの行動事例面接（BEI）も、よく知られた STAR も、根は同じだ。「もしこういう状況になったらどうしますか」とは聞かず、実際にあった一件について聞く。手法の名前はどうでもよくて、掘る方向が大事になる。

掘る方向は、おおむね五つある。

一つは、本人の動作。「転換率が上がったとのことですが、その週、ご自身は何をされましたか」。答えの主語がずっと「私たち」なら、もう一度だけ聞く。「その『私たち』のなかで、どなたの役回りでしたか」。

二つ目は、決めた場面。「ほかに案はありましたか。最後に決めたのはどなたですか」。手元に何枚のカードがあり、どれを捨てたかを説明できる人は、たいていその席に実際に座っていた。説明できない場合は、誰かの決定を実行していた可能性がある。実行も立派な能力だが、「主導」とは別の項目で評価したほうがいい。

三つ目は、数字。「どこからどこまで伸びましたか。同じ時期、市場は伸びていましたか。前任の方の時点ではどうでしたか」。きれいな伸びは、市場と前任者と本人の三人分が重なってできていることが多い。三つとも聞いて、ようやく本人の取り分が見える。

四つ目は、失敗。「どこで危うくなりましたか。何を変えましたか」。順風満帆の話は、正直あまり役に立たない。圧力がかかったときの判断と立て直し方に、その人の地金が出る。この層については[失敗の経験を、証拠として話す](https://nobusato.jp/ja/blog/telling-failure-as-evidence?hsLang=ja)で詳しく書いた。

五つ目は、周りの人の役割。「反対したのはどなたでしたか。ご自身が抜けたら、誰が引き継げましたか」。本当に仕事を回していた人は、メンバーそれぞれが何をしたかを具体的に話せる。自分より優れていた人の名前まで出てくることもある。全員を脇役として語る人には、少し注意が要る。

「全部自分がやった」は、五回掘って初めて評価表に書ける証拠になる

本文の掘り下げ方。左は面接でよく聞く言い方（例示）、右は各質問で取りにいくもの

候補者の言葉掘り下げる質問取れる証拠

「私たちで転換率を上げました」

→

「私たち」のなかで、ご自身はどの役でしたか。その週に何をしましたか

→

本人の動作：主語が「私たち」から「私」になる

「私が担当でした」

→

ほかの案は。最後に決めたのは誰か

→

決めた場面：手札は何枚で、どれを捨てたか

「売上が伸びました」

→

どこからどこまで。市場と前任者の分は

→

数字：市場・前任者・本人の三つに分ける

「全体に順調でした」

→

どこで危うくなったか。何を変えたか

→

失敗：圧力下の判断と立て直し方

「チームワークがよかった」

→

反対したのは誰か。抜けたら誰が継げたか

→

周りの役割：一人ひとりの仕事を話せるか

掘り下げは、主張を事実に置き換えるためにある。置き換えられなかった項目は、評価表に「要確認」とだけ書く。

図1　「全部自分がやった」という主張は、本人の動作・決めた場面・数字・失敗・周りの役割の五方向に掘り下げて初めて評価表に書ける事実になり、出来事が出てこなかった項目は点をつけずに「要確認」とする。

## ここまで手間をかける価値はあるか

ある。決まった質問と決まった採点基準で進める構造化面接のほうが、雑談型の面接より入社後の成績をよく予測する。この点で研究の結論はほぼそろっている。

よく引かれるのは、Frank Schmidt と John Hunter が1998年に学術誌 Psychological Bulletin に発表したメタ分析だ。妥当性係数は構造化面接が0.51、非構造化面接が0.38だった。2022年には Paul Sackett らが Journal of Applied Psychology で計算をやり直し、従来の「範囲制限」の補正が強すぎたと論じた。補正を改めると数字はどちらも下がり、構造化面接は0.42、非構造化面接は0.19になった。

この変化は読みどころがある。新しい推定では構造化面接が検討された手法のなかで最も高い位置に来て、非構造化面接はほぼ半分に落ちた。話が弾んだ、感触がよかった、という判断は、思われていたよりも当てにならないということになる。

この再推定そのものにも異論はある。2023年に Oh らが補正の方法に疑問を出し、Sackett らが同じ誌上で反論した。争点の中心は一般認知能力テストの妥当性のほうだ。数字はこれからも動くだろうが、「構造がある面接のほうがよい」という向きは、新旧どちらの推定でも変わっていない。

五つの方向に掘るのは、面接に構造を入れるいちばん安い方法だと考えている。測定ツールを買う必要はない。変えるのは聞き方と書き方だけだ。

## 掘り出した出来事を、四層に戻す

掘り下げで出てきた出来事は、最後に[四層モデル](https://nobusato.jp/ja/blog/method-four-layers?hsLang=ja)に戻して読む。内核、パターン、装備、環境の四つである。

本人の動作と数字は、おもに装備の層、つまり何ができる人かを示す。失敗したときの判断はパターンの層で、その人の天井を決める。なぜその仕事を引き受け、なぜ離れたのかは内核の層に触れる。

見落とされやすいのは環境の層だ。「全部自分が」の相当部分は、場所が変わると再現できない。前の会社の看板が扉を開け、前の上司が盾になっていた。周りの役割を聞く五つ目の質問で、その環境を抜けたあとに何が残るかに耳を澄ませる。新しい職場に同じ環境がないなら、それは採用前に考えておくことになる。[五段階判定](https://nobusato.jp/ja/blog/method-fit-check?hsLang=ja)でいちばん弱い層を見るのも、この見落としを防ぐためだ。

出来事を条件・取捨・行動・結果と代償まで掘る方法は、[書類選考のあと、面接で私が探しているもの](https://nobusato.jp/ja/blog/what-i-look-for-in-interviews?hsLang=ja)に書いた。本稿はそのなかの一本の継ぎ目、「私たち」と「私」の境目だけを扱った。二つを合わせて使えば、評価表のどの項目にも出来事が一つずつぶら下がるはずだ。

ひとつ、私のなかでまだ答えの出ていないことがある。うまく話せない人が、やっていないとは限らない。第二言語で面接を受ける人、口数の少ない人、守秘義務で話せない人は、この五つの質問で損をしやすい。逆に、よく準備した候補者は五方向とも淀みなく答えてくる。掘り下げは主張と事実を分けられても、「本当にやった」と「よく練習した」までは分けてくれない。打てる手は、同じ出来事を時間をおいて別の角度から聞き直し、細部が合わないところをメモして、リファレンスで確かめることくらいだ。

次の面接では、評価表に「出来事」の欄を一つ足してみるといい。そこが埋まらない項目には、まだ点をつけない。

出典（2026年10月時点）

- [Schmidt, F. L. & Hunter, J. E. (1998) The validity and utility of selection methods in personnel psychology. Psychological Bulletin 124(2)（構造化面接0.51、非構造化0.38）](https://doi.org/10.1037/0033-2909.124.2.262)
- [Sackett, P. R., Zhang, C., Berry, C. M. & Lievens, F. (2022) Revisiting meta-analytic estimates of validity in personnel selection. Journal of Applied Psychology（構造化面接0.42、非構造化0.19）](https://doi.org/10.1037/apl0000994)
- [Sackett, P. R. et al. (2023) Correcting for range restriction in meta-analysis: A reply to Oh et al. (2023). Journal of Applied Psychology 108(8)](https://doi.org/10.1037/apl0001116)
- [McClelland, D. C. (1998) Identifying competencies with behavioral-event interviews. Psychological Science 9(5)](https://doi.org/10.1111/1467-9280.00065)

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