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title: 刑法犯は10年で3割減、それでも8割が「悪化」と感じる理由
description: 刑法犯の認知件数は2015年の約110万件から2025年の約77万件へ3割減った。それでも警察庁の調査では79.7%が治安は悪くなったと答える。物差しの違いを数字で読み解く。
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# 刑法犯は10年で3割減、それでも8割が「悪化」と感じる理由

[佐藤伸明](https://nobusato.jp/ja/profile?hsLang=ja)

![刑法犯認知件数の減少と、治安が悪くなったと答えた79.7%を並べた封面。数字で見る日本欄](https://nobusato.jp/hs-fs/hubfs/covers-2026-10/japan-crime-perception-gap-cover-ja-2026-10.png?width=1200&height=630&name=japan-crime-perception-gap-cover-ja-2026-10.png)

「最近、物騒になったね」。この一言に、正面から反論する人はあまりいない。警察庁が2025年10月に5,000人に聞くと、ここ10年で日本の治安が悪くなったと思う人は79.7%いた。同じ10年で、警察が認知した刑法犯は約110万件から約77万件へ、3割ほど減っている。どちらも公式の数字で、どちらも間違ってはいない。ずれているのは、二つの数字が測っているものだ。

## 刑法犯は10年でどれだけ減ったのか

警察庁の統計で、刑法犯の認知件数は2015年の109万8,969件から2025年の77万4,142件へ、約30%減った。長い目で見ると、ピークは2002年の約285万件で、そこから7割あまり減っている。

認知件数とは、警察が被害の届出などを受けて、犯罪の発生を確認した件数のことだ。2002年に戦後最多を記録したあと減り続け、2021年に戦後最少の56万8,104件まで下がった。2025年の77万4,142件は、それより増えたとはいえ、ピークの3割に満たない。

数字だけ見れば、日本はこの20年あまりで、ずいぶん犯罪の少ない国になった。

## それでも8割が「悪くなった」と答える

警察庁は毎年10月、全国の15歳以上5,000人にインターネットで「治安に関するアンケート調査」をしている。ここ10年で治安が「悪くなったと思う」人は、2023年が71.9%、2024年が76.6%、2025年が79.7%だった。3年続けて上がっている。「8割が心配している」という言い方は、四捨五入すれば正確である。

一方、「日本の治安はよいと思う」人も2025年で60.3%いる。2024年の56.4%からは戻したが、2023年は64.7%だった。治安はよい、しかし悪くなっている。矛盾しているようで、多くの人の実感はたぶんこの二つが同居している。

回答者が思い浮かべる10年で、刑法犯は3割減った。それでも「悪くなった」は79.7%に上がった

刑法犯認知件数（万件、2002年を目盛りの上限とする）と「ここ10年で治安が悪くなったと思う」割合（%）。警察庁「犯罪情勢」、法務省「犯罪白書」、警察庁「治安に関するアンケート調査」（毎年10月、インターネット、15歳以上5,000人）

回答者が問われた10年（2015→2025）そのほかの年

**刑法犯認知件数**　警察が数えたもの

- 2002年戦後最多

  約285万
- 2015年

  109.9万
- 2021年戦後最少

  56.8万
- 2025年

  77.4万

**「ここ10年で悪くなった」**　人が感じたもの

- 2023年

  71.9%
- 2024年

  76.6%
- 2025年

  79.7%

どちらの数字も正しい。測っているものが違うので、まず物差しをそろえる。

図1　日本の刑法犯認知件数は2015年の109万8,969件から2025年の77万4,142件へ10年で約3割減ったが、警察庁の2025年10月の調査では79.7%が「ここ10年で治安が悪くなった」と答えた（2023年71.9%、2024年76.6%）。

## 何が「体感」をつくっているのか

同じ調査が、その理由も聞いている。答えの多くは、自分の経験より報道だった。

悪くなったと答えた人に理由を聞くと、「テレビや新聞で犯罪の報道を見ることが増えた」が76.4%、「インターネットニュースで犯罪の報道を見ることが増えた」が61.1%。自分や家族、知人が被害に遭った、または遭いそうになった人は14.2%だった。

思い浮かべた犯罪も聞いている。いちばん多いのは、オレオレ詐欺や投資詐欺、ロマンス詐欺、フィッシング詐欺などの詐欺で72.0%。不正アクセスによる個人情報の流出や、無差別殺傷事件も多く挙がった。

ここで認知件数の中身を見ると、話の筋が見えてくる。2025年の窃盗犯は51万3,931件で、全体のおよそ3分の2を占める。認知件数の増減は、ほぼ窃盗の増減で決まる。人々が頭に描いているのは詐欺や凶悪な事件で、統計の大きな箱に入っているのは窃盗だ。自転車を盗まれた話は、夕方のニュースにはまずならない。

同じ「治安」という言葉で、片方は窃盗の件数を、片方は詐欺と事件の印象を測っている。話がかみ合わないのは当然だ。

## 体感が当たっている部分もある

ここで「国民は数字を知らない」で片づけるのは、少し乱暴だと思う。期間と罪種を変えると、体感のほうが当たっている部分がある。

2021年の戦後最少から、認知件数は4年続けて増えた。2025年は2021年より約36%多く、コロナ前の2019年と比べても3.4%多い。直近の数年だけ切り取れば、悪くなったという感覚はおかしくない。

詐欺はもっとはっきりしている。2025年の詐欺の認知件数は7万2,532件で、前年より26.5%増えた。そのうち特殊詐欺は2万7,832件、被害額は約1,423億円で、前年からほぼ倍、98.0%の増加だ。人々が思い浮かべた犯罪は、ちょうどいちばん伸びている罪種と重なっている。

凶悪犯（殺人、強盗、放火、不同意性交等）は2025年に7,287件で、2019年より54.8%多い。ただしこれには物差しの変化が混じる。2023年7月13日に改正刑法が施行され、強制性交等罪は不同意性交等罪に改められた。処罰の対象が広がり、届け出やすくなった面もあるはずなので、54.8%をそのまま「凶悪な事件が5割増えた」と読むのは早い。

「10年で3割減った」と「4年で36%増えた」は、同じ統計から両方言える。どちらを見せるかで、聞き手の結論は逆になる。

## 職場の「体感」と数字がずれるとき

この構図は、会社のなかでもよく見る。

経営者が「最近、辞める人が増えた気がする」と言い、人事が年間離職率を出して「変わっていません」と答える。両方とも正しいことがある。離職率は全社の平均で、経営者が見ているのは特定のチームか、自分が採用した二、三人かもしれない。従業員満足度の平均点が安定していても、ある階層だけ下がっていることもある。退職アンケートの理由と本音がずれる話は[退職理由、アンケートの答えと本音はなぜ合わないのか](https://nobusato.jp/ja/blog/why-exit-surveys-lie?hsLang=ja)に書いた。

私が勧めたいのは地味なことで、議論の前に、誰を、どの期間で、何を分母に数えたかをそろえる。それだけで、半分くらいの言い合いは消える。[数字で見る日本：分母から読む統計](https://nobusato.jp/ja/blog/guide-japan-by-the-numbers?hsLang=ja)で書いた習慣と同じものだ。

最後に、認知件数そのものの死角がある。認知件数は警察が把握した件数なので、届け出のない犯罪は入らない。ネット上の詐欺や身内の事件では、表に出ない数も小さくないはずだ。「10年で3割減」は、実際より少し楽観的な数字なのかもしれない。8割の不安のうち、どこまでが報道で膨らんだもので、どこまでが統計の取りこぼしなのか。いまある数字では、まだ切り分けられない。

出典（2026年10月時点）

- [警察庁「令和7年の犯罪情勢」（確定値、治安に関するアンケート調査の結果を含む）](https://www.npa.go.jp/publications/statistics/crime/situation/r7_hanzaijyosei_kakuteichi.pdf)
- [法務省「令和7年版 犯罪白書」第2編第1章第1節 刑法犯](https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/72/nfm/n72_2_1_1_1_0.html)
- [nippon.com「刑法犯認知件数」（法務省『令和4年版犯罪白書』に基づく2002年・2021年の件数）](https://www.nippon.com/ja/japan-data/h01539/)
- [警察庁「令和2年版 犯罪被害者白書」刑法犯 罪種別 認知件数の推移（平成27〜令和元年）](https://www.npa.go.jp/hanzaihigai/whitepaper/w-2020/html/zenbun/part6/s6_08.html)
- [法務省「性犯罪関係の法改正等 Q&A」（2023年）](https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00200.html)

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