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title: 新しいチームの三か月目が、いちばん難しい理由｜佐藤伸明
description: タックマンの「混乱期」は日本法人では日付を持つ。三か月目、本社から来た人と現地で採った人が初めて本当に一緒に決める。ただし法則ではない。ガーシックが追った八チームは一つもこの順に進まなかった。
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# 新しいチームの三か月目が、いちばん難しい理由

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![新しいチームの三か月目がいちばん難しい理由](https://nobusato.jp/hs-fs/hubfs/blog-covers/why-month-three-is-the-hardest-ja.png?width=1200&height=630&name=why-month-three-is-the-hardest-ja.png)

最初の二か月は順調だった。本社から来た二人と現地で採用した三人は互いに丁寧で、一緒に昼を食べ、オフィスの決まりを一緒に作った。三か月目、最初の顧客への見積りを決めることになった。本社側はグローバル価格表どおりと言い、現地側はその価格では日本で売れないと言う。二時間の会議で決まらなかった。その後の二週間、現地側の発言が会議で減った。

新しい拠点なら、たいてい一度はこの場面に出会う。経営学にはちゃんと名前まで用意されていて、混乱期と呼ぶ。ただ、この言葉の出どころを先に話しておきたい。見かけより、だいぶ脆い。

## 一つのモデルと、その出典

1965年、タックマンは約五十の小集団研究を総合し、形成、混乱、統一、機能という四段階を提案した。この順序は、その後ほぼすべての経営の教科書に載った。教科書であまり語られないのは、その五十の研究の約半分が心理療法のグループを対象にしていたことだ。ふつうに仕事をしている作業チームは、ごく一部だった。タックマン自身も論文の末尾で、この順序は実際のチームで縦断的に検証される必要があると書いている。

1988年、ガーシックがそれをやった。締め切りのある八つのプロジェクトチームを、初回会議から納品まで追った。形成、混乱、統一の順に進んだチームは一つもなかった。見えたのは別の形で、チームは初回会議で一つのやり方を決め、その慣性で進み、時間の中間点あたりで突然、全員で方向を見直して大きく修正し、終点へ向かう。彼女はこれを断続平衡と呼んだ。

1形成丁寧、決まりを作る正解のない事柄2 ?混乱初めての本当の決定日本では静けさとして現れる3統一決定権が定まる誰が議論を終わらせるか4機能ガーシック：多くのチームは中間点で見直す

**Fig.1**タックマンの四段階（1965、出典の約半数は心理療法グループ）と、ガーシックの中間点転換（1988、八つのプロジェクトチーム）。混乱期は地図であって時間表ではない。

要するに、混乱期は使える比喩で、法則とまでは言えない。起きるチームもあれば起きないチームもあるし、起きるとしても、三か月目より中間点のほうかもしれない。私はこれを、どこを見ればいいかを教えてくれる地図として使っている。時間表として使うと、たいてい外れる。

## それでも日本法人の三か月目は難しい

モデルがあてにならなくても、新拠点の三か月目が山場になるのは、私の実感としては本当だ。理由はもっと具体的で、心理の段階とはあまり関係がない。

まず、初めての本当の決定がここで来る。最初の二か月の事柄には正解がなかった。オフィス、手順、名刺。三か月目から、見積り、最初の候補者の採否、本社への最初の報告の書き方に当たる。これらには正解があり、しかも本社側と現地側で「正しい」の定義が違う。[本社から来た人](https://nobusato.jp/ja/blog/dont-run-a-startup-entity-like-head-office?hsLang=ja)は本社の座標系を、現地の人は市場の座標系を持っていて、三か月目は、その二つの座標系が初めて同じ数字の上に着地しなければならない月である。

次に、試用期間が終わりに近づく。日本の試用期間は三か月から六か月が多い。現地の社員は、三か月目あたりで会社を採点し始める。この会社は求人票に書いてあったとおりか。もちろん会社のほうも彼を採点している。お見合いの三回目に少し似ていて、お互いに観察し、慎重になり、一度の食い違いを大きな信号として受け取りやすい。

本社の最初の点検も、同じ時期に来る。最初の四半期が終わり、本社は数字を見る。数字はたいてい良くない。[初年度の売上はもともと遅い](https://nobusato.jp/ja/blog/first-year-budget-overrun-in-japan?hsLang=ja)からだ。圧力は本社から駐在員へ、駐在員から会議室へ伝わる。

そして、これがいちばん注意の要る点だが、日本では混乱期が混乱の形をとらない。口論は起きない。代わりに、静かになる。現地側は反対をやめ、「どちらとも言えない」と言い始め、会議のあとに個別に話すようになり、明示的に求められたことだけをするようになる。[日本人がアンケートで中立を選ぶ理由](https://nobusato.jp/ja/blog/japan-neutral-survey-answers?hsLang=ja)で書いたとおり、ここでの中立はすでに否定であることが多い。穏やかに見える三か月目が、いちばん危ないこともある。

## 三か月目の前にできること

決定権を書き出す。見積りは誰が決めるか。採否は誰が決めるか。報告の内容は誰が決めるか。一か月目に、紙に書き、本社の署名をもらう。三か月目の衝突の多くは意見の違いのせいというより、誰が議論を終わらせる権限を持つかが分からないせいで起きる。

最初の大きな食い違いは、先に小さく一度やっておく。一か月目に、本物だがリスクの低い決定、たとえばオフィスの場所や最初の取引先の選定を、正式な手順で通してみる。本社側と現地側に、小さなことで一度ぶつかってもらい、どう収めるかを先に体で覚えてもらう。

三か月目に名前のある会議を置く。懇親会にはしない。三か月の振り返りだ。議題は固定し、何が想定より難しかったか、どの決まりを変えるか、誰が自分の役割は聞いていた話と違うと感じているか。食い違いを机の上に招くほうが、廊下で育つのを待つより安い。

最後に、この月は生産性が落ちるものだと最初から織り込んでおく。ガーシックが正しければ、チームがどこかの時点で全員で方向を見直すのは必要な過程で、故障とは違う。日本法人ではそれが三か月目の前後に来ることが多いと思うが、六か月目かもしれない。

それが来たときに同じ部屋にいて、何が起きているのかを分かっていられるかどうか。その後の半年は、そこでだいぶ変わると感じている。

参考

- [Tuckman, B. W. (1965). Developmental sequence in small groups. Psychological Bulletin 63(6), 384-399](https://doi.org/10.1037/h0022100)
- [Gersick, C. J. G. (1988). Time and transition in work teams: Toward a new model of group development. Academy of Management Journal 31(1), 9-41](https://doi.org/10.5465/256496)
- [Bonebright, D. A. (2010). 40 years of storming: a historical review of Tuckman's model of small group development. Human Resource Development International 13(1), 111-120](https://doi.org/10.1080/13678861003589099)

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