佐藤伸明 Nobu Sato

不採用のあとに、どの層で止まったかを読む

不採用のあとに、どの層で止まったかを読む

面接のあと、「今回はご縁がなかった」というメールが届く。多くの人の反応は二つ、自分を責めるか、相手を責めるかだ。どちらも役に立たない。どこで止まったかがわからないからだ。

不採用には二種類あり、補い方がまったく違う

私が人と職位の適合を見るとき、加重平均はしない。先に一票否決の項目を通し、次に最も弱い層を見る。不採用もこの二つに分かれる。

一つ目は、否決項目に触れた場合。動機が職位と合わない、価値観の底線が会社と衝突する、本人の脱線パターンがそのチームにすでにあるリスクと共振する。この不採用は、面接官が最初の二十分で決めていることが多く、残りは手続きだ。

二つ目は、否決項目には触れていないが、最も弱い層が足りない場合。たいていは装備の層で、ある能力が職位の要求する段階に届いていないか、鍵となる経験が「いた」であって「やった」ではない。

否決項目に触れた動機が合わない・底線の衝突・パターンの共振補えない → 職位を変える最も弱い層が足りない能力が一段階足りない・経験が「いた」止まり補える → 三〜六か月

Fig.1二種類の不採用。どちらかを先に判断してから、補うかどうか、どこを補うかを決める。

一つ目は補えないし、補うべきでもない。職位に合わせて自分の動機を変えようとしても、入ったあとに長く続かない。やるべきは職位を変えることで、四層の自己診断に書いたとおりだ。二つ目は補えて、しかも補う方向が具体的に決まる。

見分け方

面接の進み方から読む。

面接が早く終わる、質問が急に浅くなる、面接官が掘り下げるのをやめて雑談を始める。これは一つ目だ。合わないと判断して、礼儀正しく終わらせている。

面接官がある話題で何度も掘り下げ、二つ目、三つ目の例を求め、そのあとその話題が消える。これは二つ目だ。証拠を探して、見つからなかった。その話題が、最も弱い層だ。

もう一つの方法は、直接聞くことだ。日本の会社は理由を教えないが、エージェントは教える。エージェント経由の面接で不採用になったら、必ず「クライアントはどこで止まったか」を聞く。エージェントは知っているし、たいてい話してくれる。次にまた推薦したいからだ。

二つ目の補い方

能力の段階が足りない場合。私の評価は0から3の四段階で、1は人に押されてやる、2は一人で確実に納品できる、3は人を率いてやれる。職位が2を求めていて自分が1なら、一度自分で納品し切る機会を探す。三か月から半年。

経験が「いた」であって「やった」ではない場合。次にその経験を話すとき、自分がやった部分を、小さくても話す。「そのプロジェクトで X を担当した」は、「そのプロジェクトに参加した」の十倍の価値がある。失敗経験の話し方も同じ考え方だ。

まだ確信のないところ

本人と無関係な不採用もある。職位が凍結された、社内で決まった、予算が削られた。これはどう読んでも読めず、エージェントに教えてもらうしかない。

前回の不採用は、どちらだっただろうか。


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